家の相続は大きなライフイベントのひとつですが、相続する物件が「連棟住宅」の場合、その活用方法に頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。連棟物件は隣接する住宅と壁や屋根を共有する特殊な構造を持ち、その特徴が原因で建替えや売却、住宅ローン利用に制約があることが少なくありません。特に住宅ローンが使えないケースが多いため、資金計画が大きく左右される可能性があります。
しかし、連棟物件を切り離して独立住宅化するという選択肢をとれば、住宅ローンの利用が可能になる場合があります。資産価値が向上し、活用方法も増えるため、選択肢のひとつとして検討する価値があるでしょう。
ただし、連棟物件の切り離しには隣地補修工事や測量の必要性が伴い、予想以上の費用や隣家との調整が求められることを十分理解しておく必要があります。本記事では連棟物件の切り離しについて、費用やリスク、具体的な方法を詳しく解説していきます。
連棟物件とは?特徴と基本知識
まずは連棟物件の基本を確認しましょう。連棟物件とは複数の住宅が壁や屋根を共有している構造で、隣家と一体化していることが特徴です。一般的な戸建住宅と異なり、単独で建替えやリフォームを行うことが難しいケースが多いです。さらに、共有部分が原因で住宅ローンの審査が通りにくいという現実もあります。
連棟物件を切り離すメリットとは?
1. 住宅ローンの利用が可能に
連棟物件のままでは住宅ローンの担保評価が低いため、融資が難しいケースが多々あります。しかし、物件を切り離して独立した住宅にすることで、担保価値が見直され、住宅ローンの利用が可能になる場合があります。
2. 資産価値が向上
連棟住宅を独立化することで、市場価値が向上するケースがあります。特に売却を検討している場合、独立住宅として販売したほうが買い手が付きやすくなります。
切り離しに伴う隣地補修の重要性
連棟物件を切り離す際には隣地の補修工事が必須です。隣家と共有していた壁が外壁として露出したり、屋根が未処理のままになってしまうため、新たに外壁や屋根の修繕を行わなければなりません。
主な補修内容と費用
- 共有壁の補修・外壁新設(50万〜200万円)
隣家との境界部分に新しい外壁を設置し、断熱・防水処理を行う必要があります。 - 屋根の修繕工事(30万〜100万円)
切り離した部分に新しい屋根を追加する工事が発生します。特に雨漏り対策が重要です。 - 基礎の補強工事(50万〜150万円)
隣家の基礎が不安定になる場合、補強工事が必要になります。
これらの費用は物件の状況や工事内容によって変動しますが、総額で数百万円に達することも珍しくありません。
測量の必要性と境界越境リスク
切り離し工事を行う際に特に注意すべきなのが、境界の測量と越境の有無の確認です。境界が不明確なまま工事を進めてしまうと、最悪の場合、再建築不可物件として扱われてしまうリスクがあります。
境界測量が必須の理由
- 屋根や外壁の越境を防ぐ
切り離した後の外壁や屋根が隣地を越境してしまうと、違法建築扱いになる可能性があります。これを防ぐために事前に測量士による正確な調査が必要です。 - 建築確認申請の条件を満たすため
境界線が不明確だと建築確認が下りない場合があります。特に都市部では厳格な基準が適用されるため、事前に自治体に確認することが重要です。
隣地所有者との合意形成と注意点
隣地補修工事を進める際は、隣接する住宅の所有者としっかりとした合意形成を行いましょう。主なポイントは以下の通りです。
- 工事内容と期間の説明
- 補修費用の負担割合の確認(通常は切り離し側が負担)
- 工事後の保証期間についての取り決め
トラブルを防ぐために、合意書を作成するのがベストです。
再建築不可物件を避ける具体的な対策
- 正確な境界測量と合意形成
境界を正確に測量し、隣家の協力を得ることが重要です。 - 専門家との相談
測量士や不動産コンサルタント、行政の窓口を活用しましょう。 - 行政との事前確認
地域によって異なるルールを確認し、再建築不可のリスクを防ぎます。
まとめ:計画的な準備と専門家への相談が成功のカギ
連棟物件の切り離しは、住宅ローンの利用が可能になる、資産価値が向上するといった大きなメリットがありますが、同時に隣地補修、ライフラインの引き直し、境界測量などの複雑な手続きや工事を伴います。特にライフラインが隣地を越境している場合は、引き直しが必要になり、そのままでは住宅ローン審査に影響を及ぼす可能性があります。
こうした問題をクリアするためには、専門家のアドバイスを受けながら慎重に進めることが大切です。
連棟物件の切り離しや再建築について詳しく知りたい方は、ぜひ当社までご相談ください。
経験豊富な専門家が現状を丁寧にヒアリングし、最適な解決策をご提案します。無駄な費用を避け、成功への一歩をサポートさせていただきます。
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